2015.2.10
アプリ市場のビッグデータから見えてくるものとは?App Annie
2015.2.10

アプリ市場のビッグデータから見えてくるものとは?App Annie

gooスマホ部編集部
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昨年10月に開催された「第4回スマートフォン&モバイルEXPO【秋】」にて、App Annieによる「モバイルアプリ市場のグローバルトレンド」と題されたセミナーが開かれました。gooスマホ部で本セミナーの模様を紹介したところ、多くの反響がありました。
そこで、先日新サービスを出したApp Annie Japan株式会社にお邪魔し、日本のカントリーディレクターを務める滝澤琢人さんにお話を伺いました。



App Annie Japan株式会社・カントリーディレクター 滝澤琢人さん1

 
App Annieってどんな会社?「アプリの市場データと分析ツールを提供する会社」とうたっているだけあり、App Annie自体はマーケティング等を行うわけではなく、あくまでもデータとツールの提供に留まります。ですが、そのデータの収集方法がユニークかつ簡便なため、業界で独自のポジションを築いています。

自社アプリのダウンロード数や収益はiTunes ConnectやGoogle Developers Consoleにアクセスすることで確認できますが、App Annieのサービスを利用するとApp StoreとGoogle Play合算で管理できたり、ランキング推移なども容易に確認できるようになります。

――日本での営業を開始して3年目とのことですが、国内での反響はいかがでしょうか? 
弊社で提供している収益ランキングの中で国内上位パブリッシャー25社中21社が弊社のお客様という状態ですね。App Annieでは無料の製品も提供していまして、元々かなりの数のお客様がそちらも利用されていました。その後、日本の組織が立ち上がり、有料の製品をご案内していきました。


Store Stats

無料のアカウント登録をすることで興味深いデータを見ることができる。上図は「Store Stats」からApp Matrixを表示したところ。各国の上位5位を容易に比較できる。日本は他のマーケットと比べて独自性が高い。



Index

こちらも無料で利用可能な「Index」。国別やワールドワイドでのダウンロード数および収益に基づいたアプリの月間ランキング、及びパブリッシャーの月間ランキングを見ることができる。写真はワールドワイド、12月時点のランキング。ワールドワイドのダウンロード数ランキングに日本のパブリッシャーは入っていないものの、収益ランキングでは5社がランクインしており、日本がいかに「課金先進国」であるかが分かる。
――先日、発表された新製品の特徴を教えてください。
まずこれまでの経緯からご説明しますと、「Intelligence」という有料の製品群の中で最初に「Store Intelligence」という製品がありました。これはダウンロード数とアプリの収益(推計値)等の外部環境を自社アプリだけでなく他社アプリでも見られるようにするというものです。ですが、アプリのビジネスが広がるにつれて、それぞれのアプリごとに利用者の行動や属性情報も把握したいというニーズが強まってきました。
アプリのダウンロード数が分かったけれど、実際にその中で何人が使って、どんな属性の人達に使われて、といったより深い情報を得たいとご要望をいただくようになりました。
これを補うための製品が、まず、去年発売した「Audience Intelligence」(オーディエンス インテリジェンス)です。男女比や年齢といったユーザー属性データを提供するサービスで、アプリ利用者のセグメント情報を得られるようになりました。



Audience Intelligence

「Audience Intelligence」のサンプルデータ。ユーザーの男女比や子供の有無、所得までもが推計ではあるが表示される
他方、今年になってから先日発表した「Usage Intelligence」では、実際にどれくらいのアクティブユーザーがアプリを使っているのか週間や月間で知ることができます。今後、1日のアクティブユーザーがどれくらいか、という指標も出していく予定です。更に、アプリを起動する頻度や、一回起動した時のアプリの利用時間といった指標もご提供できるようになっています。
――それは凄いですね。「Usage Intelligence」のデータはどうやって収集しているんでしょうか?
「Usage Intelligence」は様々なソースからデータを取得しています。App Annieはユーザーの同意を得た上で、現時点で米国内のiOSの10万人以上のアプリ利用状況をモニターしています。さらに、何千人もの人からスマートフォンやタブレットの利用状況について、定期的にユーザー調査しています。それらから得たデータを従来から保持しているダウンロードの推計値やユーザー属性データと合わせる事で、より正確なデータを算出しています。データの取得対象及び方法については、日々アップデートをかけて改善しています。
――なるほど。日本での展開もありそうですか?
日本での時期はまだ申し上げられないのですが、現在米国からスタートしまして、色々な国に広げていく予定です。
 

Usage Intelligence

「Usage Intelligence」のサンプルデータ。上記は週間アクティブユーザー数の推移で、11月23日からiPhoneでの利用が急激に伸びていることが分かる。
 

平均セッション時間のグラフ

こちらは平均セッション時間のグラフ。アップデートの影響などをこの様に利用時間で計れるのは開発者には福音だろう。
――御社ではアプリのトレンド分析もされていらっしゃいますが、2014年はどんな年でしたか?
そうですね、アプリのマーケットは世界規模でダウンロード数及び収益において順調に拡大していて、特に新興国の成長が著しいです。ブラジル・中国・インド・ロシア等の伝統的なBRIC諸国から、インドネシアやベトナムなどの東南アジア諸国、及びメキシコやトルコ等も注目市場ですね。私見ではありますが、それ以外にはタイとか比較的人口の多い国はまだまだ伸び代があるのではないでしょうか。
その一方、ビジネスという面で見るとやはり日本・韓国・米国等、いわゆるアプリ超大国や一般的なその他先進国市場でのビジネスは底堅く収益化も促進され、そこから新しいサービスだったり、ビジネスモデルがどんどん産まれています。マーケットの拡大という意味では先に挙げた新興国の成長率が高いのですが、新しいビジネスモデルは先進国から産まれてきていると感じます。
――具体的にはどのようなビジネスでしょう?
生活の一部がアプリ化しているんですね。例えばPandoraやSpotifyの様な音楽のストリーミング配信だったり、後はUberやLyftといった交通系、それとフィットネス系のアプリですね。スマートフォンが生活の一部になったからこそ産まれてくる新しいサービスの登場というのが、先進国で見られる現象ですね。
――新興国ではシェアは伸びているけれども、マネタイズはまだまだという感じでしょうか。
ポテンシャルはありますが、まだまだですね。いくつか問題があるのですが、一つは決済手段です。クレジットカードがそこまで一般的でなかったりするので、現地のプリペイドカード決済だったりキャリア決済だったり、現地の決済方法に対応していくことが重要だと思います。いかに支払いの部分で敷居を下げるかがポイントでしょうね。
――なるほど。国内でのトレンドはどうでしょうか?
日本の場合、市場全体のアプリ収益のうち9割をゲームが占めています。非ゲームアプリの収益化もどんどんと促進されていますが、この傾向はまだ続くと見ています。日本の場合は移動中にスマホを使うというのもありますし、これまでパソコンやTVに費やしていた時間がスマホに流れて来ていると感じます。そこで産まれてくるビジネスも大きくなってきたと。今後も上位を狙ってますます多くのタイトル、ゲームが投入されてくるでしょうし、日本では引き続きゲームが盛り上がると思います。
――最後にスマホ部読者の皆さんにメッセージをお願いします。
弊社では無料の製品も沢山出しています。その中でも一番使っていただけると思うのが、弊社のスマホアプリですね。>>App Store>>Google Play


App Annieのスマホアプリ1

 

App Annieのスマホアプリ2

App Annieのスマホアプリ。利用するにはアカウント登録(無料)が必要。左は国内におけるiPadの有料アプリランキングを表示したところ。過去に遡ってのデータも参照可能。右はフィルタ設定を表示したところ。iPhoneから別の国のGoogle Playのランキングも確認できる。
AppStoreやGoogle Playで表示されているアプリランキングは、あくまで自身の国とデバイスに限定したものとなります。ですから、日本のiPhoneユーザは日本のAppStoreでのアプリランキングしか見ることができません。Androidのランキングを見たい場合は、Androidスマホを持っている人に聞く必要があったり、別の国のデータを見たいときは海外のアカウントを作成しないといけなかったりします。弊社のアプリを使えば、任意の国のApp StoreやGoogle Playのランキングを自由にしかもカンタンな操作で見ることができます。個々のアプリのランキング推移やレビューも表示可能です。


App Annie Japan株式会社・カントリーディレクター 滝澤琢人さん2


また、App AnnieのサイトではStore StatsやIndexを無料で使用できます。これも各国でのトレンドやヒットアプリを見つけるのに便利に使っていただけると思います。国によって傾向が異なるので、見ているだけでも面白いと思います。ぜひ使ってみてください。

取材を終えて
アパレルであれ家電であれ、販売されるものに対してはこれまで様々な手法でマーケティングリサーチが行われてきました。が、スマートフォンの世界ではよりダイレクトにユーザーの趣味、嗜好、動向を把握できるようになっています。私達がどんなアプリをどの程度利用しているか、ソフトベンダーが正しく把握することにより、実際のニーズに即したアプリやサービスの登場に繋がることでしょう。また、よりピンポイントなターゲティングが可能になることで、これまで難しかったニッチなサービスの開発の糸口にもなると期待しています。
アプリ市場の更なる発展に期待しましょう!

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