2015.5.15
ドコモが農業に【+d】稲作効率化の実証実験に参画
2015.5.15

ドコモが農業に【+d】稲作効率化の実証実験に参画

gooスマホ部編集部
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ドコモは14日、国家戦略特区(革新的農業実践特区)で水稲の生産効率向上と高付加価値化の推進を目的とする「革新的稲作営農管理システム実証プロジェクト」の連携協定を新潟市ほかと締結しました。ドコモの持つモバイルネットワーク網を活用してビッグデータ解析に役立てる、水稲としては大規模な実験です。



ドコモが農業に【+d】稲作効率化の実証実験に参画1


来年春の本格運用を目指す同プロジェクトは、新潟市とドコモのほかに、東大EMP発のベンチャー、ベジタリアと、実証地の新潟発の農業ITベンチャー、ウォーターセルが参画しています。日本最大の水田耕作地面積を持つ新潟市の稲作農業生産者13法人と9個人が参加し、東京ドーム100個分、約460ヘクタールの水田に、水位や水温、気温、湿度などがリアルタイムでわかるセンサを300設置。そのデータがスマホやタブレットのアプリに自動配信され、実際に圃場に足を運ぶ手間や負担が軽減されるほか、高気温による稲の病気のアラート機能やピンポイントな天気予報などで、農業の更なる効率化への貢献が期待されます。

センサの開発や栽培管理はベジタリアとウォーターセルが担当し、ドコモはデータをデバイスに送る通信回線とセンサを提供します。
水稲の栽培の現状は、作業労働時間の約25%が生育に必要な水分の供給や保温などの水管理系労力に割かれており、従事者の重荷になっています。従事者の高齢化や減少以外にも、農地を大規模化しようにも圃場が分散しているため移動に時間と人手がかかり拡大できる規模に限界があること、規模拡大による生産コスト減というメリットが得られないという課題を抱えていました。

ドコモは中期目標に向けた新たな取り組みとして農業のICT化推進を掲げています。センサとスマートデバイスをつなぐプラットフォームで、ベテラン従事者による勘と経験に頼るのではない高生産性の実現をめざし、防水・防塵機能、軍手を装着したまま操作できるなど農作業中でも使いやすいスマホやタブレット開発というデバイスの改善を行っています。





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ドコモ代表取締役社長の加藤薫氏は参画について「地方創生や社会的問題の解決にICT、モバイルは欠かせません。いろんな答えを作っていきたいと思っていますが、私たちだけでは作れない。自治体が音頭を取っていろんな企業が知恵を出し合うオープンイノベーションに、どんなフィールドとニーズがあるのか。その機会としたい」と話しています。同プロジェクトへのドコモの貢献について「いつでもどこでもつながるネットワークはセンサからのデータ送信に不可欠。2つ目はIoTのプラットフォーム。ドコモは、水温などのさまざまなデータを集めて処理する機能のプラットフォームを持っています。3つ目に、集まったデータを意味のある情報として活用してもらうため、従事者にスマホとタブレットを提供します」(加藤氏)の、3点を挙げています。



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センサの精度は、ミリ単位での水位の測定も可能。電源確保が困難な屋外水田で、田植えから収穫までの1シーズン稼動できる省エネバッテリーを使用しています。アプリは使いやすさを最優先に、煩雑な操作を一切排除。また、開発したベジタリアによると、Apple Watchへも対応済みで、データすべてのほかセンサのバッテリーの充電状態も一目で確認できます。




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新潟市長の篠田昭氏は、同市でプロジェクトが行われる意義について「輸入米の伸びなど、水田農業は多彩な形態への変革を迫られています。そのためにはICTという武器は欠かせない。コスト低減や規模拡大に二人三脚で進んでいくことを示せるでしょう」と話しています。
ドコモが農業プロジェクトに本格的に取り組むのは新潟市が初。加藤氏は「成果は出せると思うが、課題もでてくるはず。それも含めて全国に情報発信し、オープンに広げていきたい」とさらなる展開の意向も示しています。「実際は農業だけでなく、環境、交通、経済などとセットになったいろんな取り組みや社会的な課題があります。参画をきっかけに、ドコモのみならずNTTグループ全体の力を集結し、社会の役に立っていきたい」と話していました。
高齢化がすすむ従事者にとって、“飛び地”のように点在する圃場を見て回ることの負担は想像以上に大きいと思います。センサで確認したデータにすべて問題がなければ、点検に出かけずに済む日もあるでしょうし、その分をほかの作業にふりわけることで高付加価値な商品の生産が進むかもしれません。実験結果によっては農業のIT化の大幅な進捗が期待でき、水稲だけでなく農産業全体へ大きな一石を投じることになると思います。
先日の新商品発表会でも「パートナーとドコモとの協創でお客さまに新たな価値を提供する『+d』の展開を加速し、コラボレーションによる“付加価値協創企業”として成長をめざす」(加藤氏)と表明していたドコモの新しい取り組みが早くも具体化しており、注目が集まりそうです。
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