2015.7.9
【中編】デロイト指南!デジタル化時代に取り組むべき4つの課題
2015.7.9

【中編】デロイト指南!デジタル化時代に取り組むべき4つの課題

gooスマホ部編集部
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前編では、Open Mobile Summit Tokyo 2015「モバイルビジネスの変化と拡がりをとらえる」をお届けしました。中編では、Deloitte Digital 岩渕匡敦氏による「日系企業のデジタル経営改革の成功要因」を紹介。

冒頭、「デジタル化は世の中の環境の変化をもたらしている。デジタルで消費者にデータが急速に集まっていることを実感値として持っていなければならない」と切り出した岩渕氏は、まず少し先の未来を説明。


デロイト指南!企業がデジタル化時代に取り組むべき4つの課題



人口はアジアにシフト。特に若年層が増加。2020年にはアジアのGDPは43.2%まで伸び、新規雇用の67%はアジアから生まれる。この地域では異なる言語、宗教、民族などの異なる複雑な消費者セグメントのマネジメントが必要となってくる。加えて、2030年までに人口の60%が都市に居住。様々な機器がすべてデータとつながり、自動車や機器は「所有する」から「利用する」という考え方に変わっていく。インフラ側にデータが蓄積され、産業と公共のデータによるシームレスな連携が加速し多様な情報が消費者に入手しやすくなる。人々は「私がどうしたい」、「自分がどうしたい」という欲求が強まり消費者ニーズは更に細分化します。

マルチチャネルカスタマージャーニーが求められる時代にでは、直近ではデジタルによりどの様な状況変化が起きているのでしょうか。例えば、自動車業界では、ディーラーへの訪問回数が減少しています。昔は車を購入するまで7回行っていたのが、今は1.5回に。その背景に、購入検討前に87%がWEBサイトなどで情報収集し購買を決めていることが要因。
また、78%の購入者がWEBの情報を確認しているというデータもあり、モバイルでのアクセスを含め、「タッチポイントすべてデジタルでおさえる必要があり、従来の購買ファネルの概念は効かなくなってきた。ユーザが購買に至る行動と感情を可視化した『カスタマージャーニー』を進化させた『マルチチャネルカスタマージャーニー』の設計が必要」と説きました。

購買の意思決定はライフスタイル重視へ次に、購買の意思決定の中でライフスタイル重視を指摘。30代、40代、男女といった固定的なセグメントで消費者が区分できなくなっている背景に、「自分たちが心地よい空間で体験したいとか、スペックで決めるのではなく、ライフスタイルや価値観で決めたい」という動向が強まっていることがあるといいます。これはモバイルやスマートフォンの普及で情報入手が容易になり、消費者の心理として「好きなときに自分に必要な情報が欲しい」というニーズがかなえられ、この傾向を加速しているという。


デロイト指南!企業がデジタル化時代に取り組むべき4つの課題


「このように消費者がどんどん能動的に情報を取得できるようになったため、企業の対応負荷はすごく増えている。一方、消費者側は必要のない情報はメールなどで来ても無視する。自分にとって重要な価値観に関する情報を欲しがっている」という傾向が明らかとなりました。

オンライン・オフライン両方のカバーが急務昨年、パナソニックと合同で各国のEC検討から購買の調査をしたところ、先進国、中国、ブラジルでは検討、認知、購買でデジタル化が急速に進展。特に中国は検討の段階で8割デジタルチャネルを使っていることが明確に。
また、別のDeloitteの調査では店舗とオンラインの双方で購買をする層が最も購買単価が高く、つまり情報をオンラインで詳しく調べている層は商品に対する正確な理解が高く高額商品も購入する、店頭では値段に惹かれて購入する傾向があったとのこと。
また、店舗に行ったとき値段やスペックなどの情報確認をモバイルでする比率59%なのに対し、店員に確認する層は2割もいないという結果に。
「こうした動向の変化がある中で、大手企業では、チーフデジタルオフィサーを専任で設置いしている企業が多く、明確にリーダーシップを持たせる流れが進んでいる。デジタルの戦略チームを置き、機能横断のマーケティングプロジェクトを企画し、数値管理をしてグローバルのプロジェクトを推進するというのが主な役割。複数の部門との調整が必要につき、業務やITのスキルに加え改革へのエナジーを持っていることが重要」と説きました。

日系企業は今後どうデジタル化時代に取り組むべきか?今後、メディア、広告などから製造業、消費財に改革が進むなか、日系企業が優先して取り組むべき課題として「顧客視点でのイノベーション」「ブランド価値の明確化」「グローバルのマーケティング・マネジメントの導入」「デジタル化組織の設置と人材育成」」の4つを課題として挙げた岩渕氏。


デロイト指南!企業がデジタル化時代に取り組むべき4つの課題




1)顧客視点でのイノベーションいまは消費者が力を持っている時代。顧客を起点に商品を考えることが重要。イノベーションはゼロから新しいことを作るのではなく、ビジネスモデルを変えたり、持っている能力の組み合わせを変え新しい価値を提供することがビジネス上のイノベーションである。
カスタマージャーニーは「どこに投資すべきか」という視点で設計を。どこがお客様の満足度に影響し、購買に影響するかをピンポイントで探し、そこに集中投資する。投資した結果、リターンの大きいところに投資を集中させる。複数の部門にタッチポイントが跨っており、それを統括しプロジェクトを動かすのがチーフデジタルオフィサーの役目。

2)ブランド価値の明確化日本企業には、まずモバイルなどのデジタルチャネルの活用の議論の前に。会社としての機能的価値の訴求(自社の商品はどうか?)にと、「情緒的価値(これを使うことでどういう体験を提供したいか)」の両方を明確化することが必要。その中でメッセージは絞り込んでいくことが重要。総花的にならずに自社の強みを明確化させる。
検討において、ブランド論になると社長レベルでの認識合わせ、意思決定は避けられない。最近あるクライアントの社長との対話で、「顧客にすべて合わせるのではなく、自分たちの技術等に自信を持ち伝えていく。自分たちの価値が何で、伝えたいことは何か絞って明確にしていく。並行して、商品やサービスを磨き上げていかないといけない。」という話がありまさに真理をついていると感じた。


3)グローバルのマーケティング・マネジメントの導入グローバルでのマーケティング・マネジメントでは、本社、リージョン、ローカルの役割分担、投資とコンテンツのガバナンスをしっかり定義することが求められている。


4)デジタル化組織の設置と人材育成
日系企業のデジタル化の課題として、経営者の意識の問題を指摘。「日本上場企業の社長の平均年齢は約59歳であり、デジタルネイティブではない。若いリーダーの育成と意思決定への関与が必要。意識を変えて組織をトランスフォーメーションするために、顧客視点での改革と効率性の追求が鍵となる。デジタル化が加速度的に進展していけば、より一層消費者起点のビジネスモデルへの転換が必要となる。そのためには徹底的な分析力とグローバルでの企画推進力が必要。

最後に、「正しい方向に向かうことで必ず人は理解し動くが、活動の当初には様々な疑心暗鬼が生まれる。取り組みの重要性を社内外にコミュニケーションし続けることが大事」と締めくくりました。

(後編につづく)
■関連リンク【前編】Open Mobile Summitから見る、モバイルビジネス最前線【後編】LINE、Google、良品計画のモバイルコミュニケーション

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