2015.10.27
3キャリアとMVNO言及―総務省「携帯電話料金タスクフォース」
2015.10.27

3キャリアとMVNO言及―総務省「携帯電話料金タスクフォース」

gooスマホ部編集部
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総務省は10月26日、「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」第2回を開催しました。高市早苗総務相が初出席し、携帯電話キャリア3社とMVNO事業者2社から各社の取り組みについて発表が行われました。



高市早苗総務相


会合冒頭で高市総務相は、いちユーザとしての私見と断りつつ「端末料金と通信料金が一体化していてわかりにくく、頻繁に端末を買い換えるユーザとそうでないひとで不公平があるように思う。我が家でも携帯電話は2台持ちで、通話の定額プランは活用できていない。わかりやすいサービスが受けられるよう、情報通信産業の発展と料金の軽減策を検討してほしい」と話しました。
現在、ユーザが携帯電話に関して抱えている不満などについて、全国の自治体などで消費生活の相談を受ける全国社会生活相談員協会の石田幸枝理事が説明。端末購入時に無料だと説明されたオプションの解約のトラブルや、高齢者を中心に横文字の説明書で理解が不十分なまま契約させられている事例を紹介し「航空業界のLCCのように、キャリアとはサービスが異なることをもっと周知をさせるべきでは」と述べました。


「実質ゼロ円」に3キャリアの反応は

ドコモの阿佐美弘恭 取締役常務執行役員


今回の会合では、キャリア3社が料金に関するこれまでの改善点やこれからの取り組みなどを説明しました。ドコモの阿佐美弘恭 取締役常務執行役員は競争環境の変化に言及。フィーチャーフォンでは各社が独自の端末を提供し機能やデザインで競ってきましたが、スマホはほぼ同じ端末を扱うため「差別化の困難さが、値引きでユーザの獲得に向かってしまった背景にあり、反省している」。端末販売が実質ゼロ円以下になるような過度な割引やキャッシュバックなどの問題を「認識している」とし、「販売方法の見直しや代理店への監督・指導の強化をしっかり行う」と話しました。



KDDIの藤田元理事


データ通信利用動向の多様化で、KDDIではシニア層とジュニア層にライトユーザが集中。低容量の3GBから選べるプランや、5年以上契約している長期利用ユーザにデータ容量を追加するサービスを提供しています。藤田元理事は「他社に先駆け、格安スマホという単語が知られる前からMVNOにネットワークを提供しモバイル市場の拡大に寄与してきた。さまざまなMVNOを連携してモバイルビジネスの発展させたい」と話し、料金だけではなく、物流やセキュリティなど他分野の企業と連携した付加価値型MVNOへの取り組みを明かしました。



ソフトバンクの徳永順二常務執行役員


ソフトバンクは徳永順二常務執行役員が、iPhone導入期の認知度向上で取り組んできた端末の実質ゼロ円やパケット定額値下げなどのキャンペーンについて解説。フィーチャーフォンとくらべて端末代金が高額なため、ユーザの負担軽減に割賦システムなどを行ってきました。「通信料金部分は決して割高ではない水準だが、日本のユーザは端末代金はタダという意識が強い。実質いくらで請求されているか、認識を改善しなくてはいけない」と指摘しました。iPhoneは2年ごとにバージョンアップし機種変更で最新ネットワーク機能が利用可能になりますが、ネットワークだけが高機能化しても端末もともに高機能化しないと活用できないため、2年ごとにキャンペーンを開催。「1年半前のキャッシュバックはいきすぎていた。不公平感は是正すべき」と語りました。
タスクフォース構成員の森亮二弁護士から、販売奨励金と長期利用ユーザが不公平さをこうむることについて質問されると、ドコモ阿佐美氏は「長期契約のユーザはフィーチャーフォンも多く、非常に安い料金で提供していることは理解してほしい。今のままではいいのではなく、さまざまなユーザを優遇できるよう考えて取り組みたい」。ソフトバンク徳永氏は「長く付き合っていただきたいので工夫したい。ドコモと比べて使われている期間が短く、おなじことをやっていては差別化できない。ポイント還元など、検討しながらやってきたい」と答えました。
同、野村総合研究所の北俊一上席コンサルタントは「競争の中にあってキャッシュバックをやめたり販売奨励金を減らしたりするのは難しいのでは」と指摘。
ソフトバンクの徳永氏は「大変難しい質問。ただ難しいからとあきらめたら終わりで、知恵をだしていくのがマーケット全体として良くなるはず」、ドコモの阿佐美氏は「昨年3月に無理な競争をした反動で、キャッシュバックは控えている。本当に自助努力でできるかはわからないが、業界として取り組めるかなと考えている」。KDDIの藤田氏も「寡占の弊害といわれるとそれ以上言いようがないが、昨年のキャッシュバックの結果いいことはあったのか。もしあったとしてもそれは健全ではないから直していかなくては。今はマーケット全体に少し陰りが見えており、やはり考えていかなくてはならない」と述べました。




話題のわりにシェアはまだまだ「MVNO」背景になにがMVNOからは、IIJの島上純一取締役CTOと日本通信の福田尚久代表取締役社長が出席しました。


IIJの島上純一取締役CTO


「MVNOの認知度はまだまだ低い」と切り出したIIJの島上氏は、購入から利用できるまでのMNPのタイムラグ排除や、安心して使ってもらうためにユーザミーティングを開催して直接対話を行っていることなどを説明。MNOとMVNOでは端末の提供方法や音声通話プランなどのサービス内容、料金について差別化された競争環境が成立しており「違う選択肢が提供できていると考えている」と胸をはるものの、MNOの販売奨励金慣行の適正化や通信サービス・端末の分離および選択の自由化の必要性を指摘しました。



日本通信の福田尚久代表取締役社長


日本通信の福田氏も同様に「MVNO加入者は2.1%。話題になっているわりには伸びていない」と言及。その理由として、MNOから調達する回線の利用料が実質値上げされていると明かしました。
MNOの平均通信速度は7年間で41倍以上に上昇。「素晴らしいこと」(福田氏)だが、同等の通信品質を維持しようとすると実質の接続料も3.1倍になってしまうとのこと。また、海外のMVNOなら顧客管理設備のHLR/HSSや独自SIMを保有することができるにもかかわらず、日本では技術的に制約をかけられていることも指摘し、開放を求めました。
現在の家計における通信費負担は消費支出の5.5%ですが、「2つの制約が解かれれば980円の音声定額サービスも提供でき、4.2%まで下げることができる。どこまで実現できるかは抜本的対策の実行を伴うので、政府には強力なリーダーシップを願う」と話しました。

第3回会合にもキャリア3社は参加予定ですが、非公開で開催されるそうです。

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