2016.1.15
スマホだけじゃない!「CES 2016」に見た最新技術の数々
2016.1.15

スマホだけじゃない!「CES 2016」に見た最新技術の数々

佐野正弘
佐野正弘
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nova3
1月6日より、米国・ラスベガスで開催されていた世界最大級の家電・ITの総合見本市イベント「CES 2016」。



世界最大級の家電・ITの総合見本市イベント 「CES 2016」


その年のITに関する動向を占う大きなイベントだけあって、会場には今後急速に広まるであろう、最新技術や製品の数々が展示されていました。



中国で動画のストリーミング配信を手掛ける、クアルコムの「Le Max Pro」


中でも、スマートフォンに関連する技術として注目されたのは、スマートフォン向けにチップセットを提供しているクアルコムの動向です。同社は昨年、ハイエンドスマートフォン向けの最新チップセット「Snapdragon 820」を発表したのですが、今回のCESに合わせてクアルコムは、LeTVのスマートフォン「Le Max Pro」に、Snapdragon 820が世界で初めて採用されることをプレスカンファレンスで発表したのです。




6.33インチのAndroidスマートフォン


LeTVといっても聞き慣れない人が多いかと思いますが、同社は中国で動画のストリーミング配信を手掛ける企業。「Le Max Pro」は、そのLeTVが提供を予定している6.33インチのAndroidスマートフォンですが、新興の中国メーカーが、クアルコムの最新チップセットを真っ先に採用するというのには驚かされます。日本で発売される可能性は高いとは言えないでしょうが、どのような性能を誇るスマートフォンに仕上がるのか、注目されるところです。
しかしながらより驚かされるのは、そのクアルコムがプレスカンファレンスで多くの時間を割いていたのが、自動車に関する話であったことです。同社はアウディと提携し、アウディの2017年モデルに、同社の「Snapdragon 602A」が採用されると発表したほか、自動車向けのハイエンドチップセット「Snapdragon 820A/820Am」を投入すること発表しています。



 車載インフォテインメントシステム


実は今年のCESにおいて、最も大きな注目を集めた要素の1つが、この自動車に関するものです。中でもカーナビや動画などのコンテンツが楽しめる、車載インフォテインメントシステムに関しては、多くのIT企業が積極的に取り組む姿勢を見せ、注目を集めました。



ファラデー・フューチャー「FFZERO1」


また、自動車に関して話題を呼んだのが、電気自動車(EV)メーカーのファラデー・フューチャーです。EVメーカーとして有名なテスラモーターズのライバルとなり得る存在として注目される同社は、今回のCESに合わせてコンセプトモデル「FFZERO1」を発表し、大きな話題を振りまきました。EVやインフォテインメントシステムの広がりは、自動車が技術的にもスマートフォンに近い存在となりつつあることを示しているだけに、今後その発展に期待がかかるところです。



VRヘッドセット


もう1つ、CESで大きな注目を集めたものとして挙げられるのが、VR(仮想現実)です。最近、頭に装着してVRの世界を体感できる「Oculus Rift」などのVRヘッドセット(HMD)が注目されつつありますが、CESではVR HMDに関する展示が、来場者の高い関心を集めていたのが印象的でした。実際、Oculus Riftを提供するOculus VRのブースには、体験のため長蛇の列ができていたし、開発中の「PlayStation VR」を展示しているソニーや、スマートフォンを装着して利用する「Gear VR」の一般販売が決定したサムスンのブースなどでも、VR HMDの周囲に人だかりができるなど、その関心の高さをうかがい知ることができました。

VR HMDを利用するには高性能のパソコンやゲーム機が必要であるためハードルが高いという弱点があります。しかしながらCESでは、先に触れたGear VRのように、スマートフォンを使ってより手軽に楽しめるVR HMDの展示も多くなされていました。最近ではリコーの「THETA」のように、軽視を360度撮影できるカメラが安価に手に入るようになったことから、ゲーム以外の分野でもVR HMDに対するニーズが高まり、スマートフォンを活用したVR HMDが大きく広がる可能性も十分考えられそうです。
昨年のCESで大きな注目を集めたIoT(Internet of Things、モノのインターネット)に関しても、今年のCESでは多くの展示がなされていました。家電から服に至るまで、あらゆるモノをインターネットに接続して新しい価値を生み出そうという取り組みがさまざまなメーカーからなされていましたが、そのIoTを支える技術に関しても興味深いものがいくつかありました。


ワイヤレス給電システム「Cota」


そうした中の1つとして挙げられるのが、Ossiaというベンチャー企業が開発している、「Cota」というワイヤレス給電システム。これはWi-Fiなどと同じ2.4GHz帯の電波を用いて、専用のチャージャーから10m以内にある機器を、ケーブルに接続したり、特定の場所に置いたりすることなく、直接給電できるというもの。送電できるのが1Wと小さいのが弱点ですが、省電力で動作するIoT機器向けの給電手段としては十分といえるでしょう。OssiaにはKDDIが出資をしており、関係者によると法整備の問題をクリアして国内での展開を検討したいとのこと。日本での利用にも期待が持てるところです。
この他にも、CESではウェアラブルやロボット、ドローンなどさまざまな最新技術に関する展示や発表がなされていました。こうした技術の中から、我々の生活を楽しく、豊かにしてくれるものが続々登場してくることに、期待したいところです。

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