2017.4.27
7つのアプローチが光った「地震対策ハッカソン」 結果は? 
2017.4.27

7つのアプローチが光った「地震対策ハッカソン」 結果は? 

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起業・スタートアップを支援するサムライインキュベートは4月22・23日、天王洲アイルにて「SAMURAI ISLAND EXPO'17」を開催。天王洲アイル地区にさまざまなブースが出展されました。この期間中に行われた「地震対策ハッカソン」のプレゼンテーション内容と、結果をレポートします。

今回の地震対策ハッカソンの募集テーマは、災害発生時の下記のような問題をテクノロジーで解決するというものです。

1.「状況収集・共有・避難・安否確認」情報に関すること
2.「お金」現金以外のお金に関すること
3.「家・モノ」IoTに関すること

7チームのプレゼンテーションに対して、LINE 戦略企画担当ディレクターの砂金信一郎氏、日本アイ・ビー・エム BlueHub企画推進室長の大山健司氏、三井住友フィナンシャルグループ ITイノベーション推進部 事業開発グループ長の竹田達哉氏、dotstudio 代表取締役CEOの菅原のびすけ氏、サムライインキュベート CEO/創業者の榊原健太郎氏の5名が、審査を行いました。

プレゼンテーションの詳細を見ていきましょう。

■Team-Lightning:Allescue(アレスキュー)


Team-Lightningは、「食料が少ないなかで、わがままだと思われないだろうか?」「子どもが食べ物の違いをわかるのだろうか?」など、アレルギーを持つ被災者が自助を強いられる部分をテクノロジーで解決するというテーマを掲げ、アレルギー対応食品が必要な被災者支援サービス「Allescue」をプレゼンしました。

Allescueは特別なアプリを必要とせず、普段使用している「LINE」のプラットフォームから、避難所の案内・被災者に合った食料品の購入・配達を行うというもの。また、災害時以外でも食品の購入サービスを利用可能であることが、大きなポイントだと言えるでしょう。

■つくるラボ :koko


つくるラボは、地震に遭遇した訪日外国人をターゲットとした待ち合わせアプリ「koko」をプレゼンしました。

災害発生時には、言葉の問題に加え、そもそも何が起きているのかわからないという状況に陥ることが想定されます。そのようななかで、なによりもまずは同行者と自分の安否を確認したいという思いを、テクノロジーで解決するものです。

kokoアプリは別行動をしていた家族を、GPSによる位置情報から中間地点の避難場所を案内します。なお、災害時に通信障害が起きることを想定し、定期的に位置情報を送信。通信障害時には最後に記録したお互いの位置情報をもとに、避難所を案内します。

■やわらかいIT:キズナコントラクト


個人ボランティアが現地で支援を行うには、さまざまな手続きやマッチングなどに時間がかかります。また、ボランティアを受け入れる側も、登録などを手作業で行っているため、時間を要してしまいます。

やわらかいITは、個人ボランティアの活動に必要な保険の加入や、登録に必要なやりとりを簡素化。書類のやりとりが必要な部分をアプリに置き換え。現地でのチェックインを「LINE Beacon」や「QRコード」情報をプリントアウトする従来通りの方法でそれぞれ行うことで対応可能にしました。

災害ボランティアセンタースタッフは、チェックインしたボランティアの登録情報をもとに支援できる範囲を確認し、マッチングおよびグルーピングをWebブラウザのラジオボタンのチェックで行います。紙をもとにしたものとは違い、全体を見通せるなどシンプルで効率的なマッチングを可能にしたことがポイントです。

■オリンピック:要救助者探索システム 地震SOSアプリ「助けに来てー!」


オリンピックは、災害発生時の人命救助は時間との勝負であると説明し、そのなかで3時間~24時間に救助が必要な「防ぎ得る死をいかに防ぐことか」について考えたと発表。

要救助者を知るために、地震SOSアプリでGPS付きの情報を集めます。続いて、ドローンが出動し被災現場の画像を収集。その画像と震度情報をもとに人工知能で情報の信頼性を確認し、要救助者をマップにプロットします。

もうひとつのテーマとして、緊急時に必要な現金の確保と資産についての機能を紹介。SOS送信時に、家族へ生前贈与(110万円までは贈与税が非課税)として送金。災害発生時には円高傾向になることから、深度7以上の地震発生時に、三井住友銀行(今回金融APIを提供)の口座からジャパンネット銀行のFX口座に資金を移動、為替を予測した投資を可能としています。

「要救助者位置特定・通報・節税対策・投資」の4つの課題を解決することが必要であり、「緊急に対応した通報・節税対策は世界初」とアピールしました。

■Bo3.0:落とし物発見サービス


Bo3.0は、東日本大震災では50万点もの思い出の品がいまだに持ち主に届けられていない実情を紹介。この背景にはモノと所有者を結びつける手段がないことがあるとして、その手段を考える必要があるとしています。一方で、防災対策アプリなどに仕組みを持たせても、利用者は少ないという問題点を指摘しました。

そこで、普段利用できる”物忘れ”のサービスを発展させるアプローチを提案。モノのIDを取得するためのQRコードや、署名や写真などをディープラーニングで画像認識させ、持ち主の情報を紐付けします。

拾った人は、QRコードからサーバーにアクセスすることで、拾ったことを匿名で通知できます。拾った人と落とし主をつなげること、拾った人や災害時のボランティア団体にお礼をしたいという部分までをサービスとして提供します。

この取り組みは、災害時以外でも自治体の落とし物の保管費用の削減や、高級品を取り扱う企業などのサービスとして利用できるとしています。

■TEAM ZBB:「行動・動き」を「コイン化」


zerobillbankは、今回のテーマである「お金」と「家・モノ」の問題を解決することをテーマとして「地震保険」を取り上げました。

地震保険は建物に対するものと家財に対するものがありますが、書類のやりとりや審査などのプロセスが複雑で、お金が出るまでに時間がかかるという実情を紹介。

そこで、初期プロセスを簡潔化するために、ブロックチェーン(改ざんができないデータベース)とIoTセンサー(今回は「MESH」を使用)、そしてLINEを使用し損害状況の把握の自動化します。さらに、スマートコントラクトによる査定の自動化、金融APIを使用した保険金支払の早期化をサービスとして提供します。

建物は物件概要、緯度経度、そして実寸や写真をブロックチェーンに登録し、IoTセンサーで正常か損壊したかを判断します。保険会社や行政、不動産オーナーの関係各所で保証条件「スマートコントラクト」の作成し、それをもとに保険金を払います。書類のやりとりや審査がなく情報の確認、保険金支払までをLINE上で行えるとしています。

家財保険も同様に、領収書・保証書、写真、IoTセンサー情報をブロックチェーンに登録し、スマートコントラクトを作成します。災害発生時には、IoTセンサーが反応しLINEからブロックチェーンに情報を登録することで、被害状況を報告できます。

■bluetech:RISCAN(リスカン)


bluetechは、リスク管理をテーマとしたRISCANをプレゼン。まずはユーザーの課題として、災害対策の意識の低さ、地震保険などの経済的ダメージに対する対策不足、災害時の行動がわからないという3つをあげました。

災害時にRISCANは、統計データ・ユーザーの登録データをもとにAI(IBM Watson)が最適な行動手段を提示します。さらにボタン一つで、通信データを抑えたシンプルな家族間での安否確認をし、LINEへの安否確認メッセージの送信も行います。

RISCANは平時においては、家計簿アプリとして利用することを想定。さらに登録した情報や家計簿と連携し、保険をリコメンドする機能を搭載します。

全体イメージとしては、平時にはユーザーデータの収集、被災時には収集したデータをもとにAIによる行動の最適化、そして家計に関するものとして被災時には金銭的・行動面のアドバイザリー機能を持つものと説明しました。

■それぞれのプレゼンの結果は?


7チームのプレゼン終了後、厳正な審査による各アワードの発表が行われました。

●IBM賞 やわらかいIT
IBM賞はやわらかいITが選ばれました。審査員の大山氏は「Watsonとブロックチェーンをもっともっと活用してほしい」とコメント。

●SMBC賞 Bo3.0
SMBC賞はBo3.0が受賞。選考理由について竹田氏は「個人間送金を使って気持ちを伝えたいという点が、我々の世界感とマッチしました」と話しました。

●LINE賞 Team-Lightning
LINE賞は今回特別に設けられた賞です。受賞したのはTeam-Lightning。砂金氏は「LINEの中でもこういう活動を支援していきたい」とコメントしました。

●最優秀賞 TEAM ZBB

最優秀賞はTEAM ZBBが受賞しました。最優秀賞の選考理由について砂金氏は「圧倒的ナンバーワンだった。震災、金融API、ブロックチェーン、モノというテーマを全て上手く使い込んだ上に、デモの完成度が高くこれは存在するサービスなのではないか、というプレゼンテーション」と説明し、高く評価していました。

ハッカソン初日には夜遅くまで開発をしていたチームもあったとのことで、内容の濃い2日を過ごせたようです。最優秀賞を受賞したTEAM ZBBは、スマートフォンアプリによるプレゼンもわかりやすく、納得の受賞でした。参加されたチームの皆さん、携わった多くのスタッフの方々、おつかれさまでした。

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