2017.5.25
話題の新コミュニケーションサービス「マストドン」とは
2017.5.25

話題の新コミュニケーションサービス「マストドン」とは

佐野正弘
佐野正弘
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インターネット経由でコミュニケーションができるSNSなどのサービスといえば、FacebookやTwitter、LINEなどがよく知られています。けれども、ここ最近は「マストドン(Mastodon)」という新しいコミュニケーションサービスが、急速に人気を高めています。いったいどんなサービスなのでしょうか。

マストドンは、ドイツの開発者がつくったコミュニケーションサービスです。他のユーザーをフォローし、500文字までの短い文章を投稿(トゥート)したり、他の人の投稿をタイムラインで閲覧して拡散(ブースト)したりしながら、コミュニケーションを行います。しくみとしてはTwitterにとてもよく似ています。

しかし、マストドンには、他のコミュニケーションサービスと決定的に違う点があります。通常のコミュニケーションサービスの場合、Facebookはフェイスブック社、Twitterはツイッター社など、特定の企業がサービスを提供するためのサーバーを持ち、運用しています。一方、マストドンは誰でもサーバー(インスタンス)を持つことができ、それによってマストドンによるコミュニケーションサービスを運用できるのです。

従来型のサービスは、サービスの運用が特定の企業に限られるため、その企業の運営方針にしたがわなければサービスを利用できませんでした。しかもサービスがひとつであることから、多くの人が同じサービスを利用することとなり、考え方が異なる人や、投稿を見られたくない人にも自分の投稿が見られてしまうため、さまざまなトラブルを生んできた側面があります。

マストドンの場合、参加するインスタンスを自ら選択でき、自分好みのインスタンスに参加するので、リアルの友人・知人関係を意識したり、考え方が合わない人から批判されたりすることをあまり気にする必要がありません。そのため、従来のSNSよりも居心地のいいコミュニケーションができるようになります。

実際に日本では、日本最大のインスタンスと言われる「mstdn.jp」のほか、画像投稿サービス「Pixiv」を運営するピクシブの「Pawoo」、動画投稿サービス「ニコニコ動画」を運営するドワンゴの「friend.nico」など、いくつかのインスタンスが次々と立ち上げられています。これらの中から、趣味や趣向に合ったインスタンスに参加して楽しむことが可能です。

インスタンスを立ち上げるためのソフトウェアは無料で公開されているため、より一層自分の心地よい空間を作り上げたいなら、自分でインスタンスを立ち上げ、自分のルールの下に運用することも可能です。もちろん、そのためにはサーバーの確保と一定の技術力が必要です。もっとも、自らインスタンスを持つ気になれば持てるというのは、従来のSNSでは考えられなかったこと。マストドンがいかに自由度の高いサービスであるかが理解できるでしょうか。

なお、マストドンは、インスタンスは別々であってもシステム自体は共通しているため、他のインスタンスに参加しているユーザーが公開しているトゥートを見たり、フォローしたりする仕組みも用意されています。実際、マストドンの「連合タイムライン」という機能を使えば、他のインスタンスに参加しているユーザーの公開トゥートを閲覧することができます。他のインスタンスから見られないよう、トゥートの公開範囲を制限することも可能です。

マストドンは非常に特徴的なしくみで、特定の企業に縛られることなく自由なコミュニケーションが楽しみやすいことから、多くの注目を集めるようになったといえるでしょう。とはいえ、マストドンはあくまで個人が開発しているものであり、インスタンスを運用する人もまちまちのため、これまでのサービスにはない弱点もあります。

そのひとつは使い勝手の部分です。初めて参加したユーザーが友達を探そうとした場合、自動的に友達をマッチングしてくれる機能などは存在しないことから、検索などで地道に探すしかなく、フォローしたいユーザーを探すのに意外と苦労します。

もうひとつはセキュリティの部分です。インスタンスは誰でも立ち上げられるので、悪意ある人がインスタンスを立ち上げた場合、登録時に用いたメールアドレスやパスワードなどが悪用されてしまう可能性があるかもしれません。インスタンスに参加する際には、そうした問題が起こり得る点にも、注意する必要があるわけです。

マストドンが今後どこまで利用を拡大するのかわかりませんが、人気が急速に高まっているのは確実です。「従来のSNSに疲れた」「もっと気軽なコミュニケーションを楽しみたい」のであれば、一度ためしてみるとよさそうです。

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