2017.5.30
シンギュラリティってなに? いまあらためて考えたいAIとわたしたちの生活
2017.5.30

シンギュラリティってなに? いまあらためて考えたいAIとわたしたちの生活

智子
智子
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最近よく耳にするようになった「AI(人工知能)」ということば。どんなものか漠然としってはいるけれど、これからのわたしたちの生活にどのように役立つか具体的にイメージできないというかたも多いのではないでしょうか。そこで、あらためてAIについてご説明します。


■そもそもAIってなんだっけ?


AIとは人間の脳が行っているような知的作業を経験から学習したりして模倣し、作業することのできるコンピュータやソフトウェアのことを指します。

似たようなものとして「ディープラーニング」が挙げられます。ディープラーニングはプログラムを用いず、ひたすらコンピュータにデータを与え、学習させることで、ある問いに答えを導き出させるようにします。よく「AIが将棋で名人に勝った」というニュースがありますが、これはディープラーニングを応用した例です。これまでも、考え方としてはあったのですが、ようやく技術が追いついてきて実現したものだと言えます。

さて、こうしたAIは、今後わたしたちの生活にどのような影響をもたらすのでしょうか。

AIといえば「ロボット」を想像する方が多いかもしれません。ロボットにもさまざまなものがあり、人のかわりに何かの作業を行う機械を広義には「ロボット」と呼びます。「ドローン」もロボットの一種です。

しかし、ロボットといえばSFなどでよく見かける、ヒトに近い感情を持ったものを想像しがちです。そうして開発されてきたのが、人型ロボット「ASIMO」やペットロボット「AIBO」最近よく見かけるのは感情認識ヒューマノイドロボット「Pepper」やコミュニケーションロボット「ROBI」など、ビジネスに使うことを目指したものから、家族の一員としての役割を担うものまで、実に幅広いものが開発されています。

そして、現在は「変なホテル」に代表されるような、ロボットが接客を行う施設まで登場しています。

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■AIが発達すると仕事がなくなる!?


オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授は2013年、著書『The Futue of Employment(雇用の未来)』という論文において、「将来、人工知能やロボット等によって米国の労働人口の半分近くが高いリスクにさらされる」と発表し、全世界に衝撃を与えました。そこでは、全米の702職種のうちの47%がAIに取って代わられるとされました。

また、2015年に野村総合研究所がオズボーン准教授らと共同で行った研究によれば、日本では労働人口の約49%が技術的には人工知能等で代替可能になることと推計されました。

日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能に

これに先立って起こると考えられているのがシンギュラリティ(技術的特異点)で、これは人間の技術をAIが超越する点だと考えられています。シンギュラリティは2045年ごろに起こるものだという仮説が立てられています。そしてその後、2050年から60年にかけては日本の老齢人口(64歳以上)は、4割を超えることが考えられています。

これらをあわせて考えると、高齢化社会がAIによる技術で支えられる一方、これから将来を迎える子どもたちは職業を失う可能性があります。そこで現在大切にされているのが、小中高大それぞれの課程で重要視されている「アクティブラーニング」です。「問いを自ら発見し、答えを創り出すこと」が求められるようになります。主体性を持って考える力が必要になるといえます。

教育の強靱化に向けて

また、この研究結果において、芸術や哲学などの抽象的な概念や知識が要求される職業、他の人との密接なコミュニケーションが必要な職業は、AIでの代替は難しいようです。一方、必ずしも特別の知識やスキルが必要ではなく、データの分析などで対応可能な職業については、AIで代替できる可能性が高いと考えられています。


■共存しつづける未来に向けて


SF作家アイザック・アシモフはロボットに関する作品をいくつか書いていますが、その中のひとつ『われはロボット』(1950年)で「ロボット三原則」と呼ばれるロボットやAIに関する倫理について述べています。

●第一法則:ロボットは人間に危害を加えてはならない。またその危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない
●第二法則:ロボットは人間に与えられた命令に服従しなくてはならない。ただし、与えられた命令が第一法則に反する場合はこの限りではない
●第三法則:ロボットは前掲の第一法則、第二法則に反するおそれのない限り、自己を守らなければならない

アシモフの作品から65年以上が経ったいま、人間の創造をはるかに超えて発達するAIの技術。今後、わたしたちの世界はどうかわるのでしょうか。AIとはどのように共存し、わたしたちはどのように生活してゆくべきなのでしょう。一度じっくり考えてみてもよいかもしれません。

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